'21.10.6 横浜市会決算特別委員会【自民党】小松範昭議員(神奈川区)

小松議員「現在の給食は早期にできる最善の方式」

先程来、何人かの方が質問をしておりましたので一部被るところがあるやもしれませんが、中学校給食について伺います。


現在の選択制の中学校給食は、土地やスペース、厳しい財政状況など様々な課題がある中で、早期にできる最善の方法として実施したものです。

先ほど、行田委員の質問にもございましたように、様々な課題がある中で約10,000人を対象としたアンケートを実施した結果、生徒、保護者、教職員の全てで「自由に選択できるのが良い」という回答が多数だったことも踏まえ、長年市会でも議論を積み重ねて開始した事業です。

そこで、現在の選択制は横浜市の実情を踏まえた最善の方式であると考えますが、市長の見解を伺います。

山中竹春市長「給食実施は大きな前進だが30%供給は学校給食法上で課題」

これまで、市会での議論を重ねられ、デリバリー型の給食を実施したことは大変大きな前進だと考えております。一方で、生徒の成長を支える給食を、現状では最大30%までしか供給できないとされていることが、学校給食法上の趣旨から見て課題だと捉えております。

小松議員「一部の声で安易に方針転換すべきでない。弁当作りで親子の会話などの声もある」

市長が全員喫食を求める声をたくさん聞いたとおっしゃいますが、長年にわたり議論を積み重ね、客観的な根拠をもとに実施した現在の中学校給食を一部の声のみで方針転換するべきではございません

私の周りには、もちろん給食があった方が良いという声もありますが、「弁当作りを通じて親子の会話ができる」という保護者もおりますし、「親から料理を習いながら自分でお弁当を作りたい」という生徒さんもいます

市民全員に聞いたわけではありませんので、市長が聞いた声も私が聞いた声も一部の人の意見かもしれません。「自由に選択できるのが良い」という回答が最も多かったアンケート結果こそ、客観的なデータとして最も大切にするべきではないでしょうか。市長の政治姿勢は市民に誠実、データに正直な市政の実現のはずです。

そこで、市民に誠実データに正直な市政の実現を目指すのであれば、根拠に裏付けされた現在の選択制を安易に変えるべきではないと考えますが、市長の見解を伺います。

山中市長「給食提供は市の責務。給食身近になった今のニーズ把握する」

成長期の中学生に必要な栄養バランスの整った中学校給食を提供することは市の責務だと考えております。

令和元年度にアンケートを実施した時の給食の喫食率は6.4%でございました。一方、給食の利用が現在は20%を超え、今まで以上に給食が身近となった中で、給食に対する思いは当時と変わっている可能性がございます。

そこで、最新のデータや根拠に基づいた政策判断ができるよう、まず現状の把握、これを行って参りたいと考えております。

小松議員「全員喫食のための財源どこから捻出か」

全員喫食の検討を進めるにあたっては、財源の議論が必要となります。令和元年度に教育委員会事務局が実施方法別に試算した資料を見ると、施設整備費だけで約300億円以上の財源が必要となる方式があるほか、そのほかに、毎年運営費も必要となります

市長は全員喫食を目指すことを方針と示しておりますが、財源の裏付けがございません。そこで、全員喫食の中学校給食の実施に必要となる財源をどこから捻出するのか市長に伺います。

山中市長「財政状況や費用対効果踏まえ検討。事業見直しや税収増すすめる」

本市の財政状況を踏まえ、費用対効果も踏まえ、最適な手法を検討して参ります。

また、中学校給食を始めとする施策の推進や、財政の持続可能性を取り戻すため、歳出改革につながる厳しい事業の見直し、また税収増の取り組みを進め、財源を確保していく必要があると考えております。

小松議員「都合良い声だけでなく選択制望む声も聞き最適な判断を」

現場の声を大切にする、市民との対話を重視するということであれば、市長の公約に都合の良い声だけでなく、選択制を望んでいる多数の生徒や保護者の声にも耳を傾けていただき、議会においても誠意を持って議論を重ね、最適な政策判断を行っていただくことを強く、強く要望して次の質問に移ります。

同委員会での自民党遊佐大輔議員の記録はこちらから。
第3回定例会での自民党一般質問(山下正人議員の記録はこちらから。

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