横浜市議会委員会の議論 2014.11.10

「『家庭弁当を基本』とした「横浜らしい中学校昼食のあり方(案)」についての、市議会の「こども青少年・教育委員会」の11月10日の議論について、報告です。

担任が毎日、自分の分と生徒の分とお弁当を持ってくるクラスを受け持った担任が実際にいるという話も把握しております」
「先生方がお金を出し合って、少し用意させていただいているような学校もございました」

これは、市教育委員会の答弁です。
会議冒頭の「昼食の用意が困難な生徒…への支援の考えかたは」(尾崎議員・公)という質問に答えたものでした。

「経済的な理由が困難だからお弁当を用意できない、あるいは保護者が(昼食代を)出せないということはありませんでした」
「現状を見ますと、横浜の場合、そこ(生活保護世帯や就学援助世帯への公費負担)までやる必要はないというふうに条件からは判断できます」

これも、市教育委員会の答弁です。
「経済的に困難な…家庭の負担について」(白井議員・共)の質問に対するものです。

一方で、お弁当を持ってこれず先生たちが用意せざるを得ない実態があると把握していると言いながら、他方では、経済的理由でお弁当を持ってこれないことはないと言う。なんか矛盾してると感じたのは、私たちだけでしょうか。

お弁当を作らない、あるいはお金があるのに渡さない保護者がいて、それが悪いとでも言いたいのでしょうか。市教委はそんな調査をしたのでしょうか。だとしても、1食を満足に食べられない横浜の子どもがいることを市教委は是認するのでしょうか。救う気はないのでしょうか。
議論を聞いていて、すごく違和感を感じました。

そのほかの議員の発言はというと…

①今野議員(民主)「いい方向にすすむのかなという感じ」「歴史ある家庭弁当というのも、教育上の家庭のつながりといいますか、そういうところも非常に大事」「積極的に支援していきたい」
②山下議員(自民)「他都市がやってるからってまねしてやるって、そういう都市ではない」...

③小幡議員(ヨコ会)「弁当文化というのかな、それが横浜市に根付いているのはすばらしいこと」「一部の人が持ってこないからってやめちゃって、弁当文化を壊すっていうのは、これは本当に教育か」「小さな支出大きなおせわだって話」
④上野議員(自民)「個人的には大きな賛同を覚えております」「(家庭弁当は)親子間のコミュニケーションツール」

 以上の4議員が、賛成の意見を述べました。
また、②の山下議員は、「大変だったけど3年間お弁当つくってあげて、親子間のコミュニケーション手段として良かったという、そういうようなご意見なんかも逆に来る」と言って、給食を希望する保護者のアンケート結果を出させました。
結果は、
 ①これから中学に進学する6年生の保護者89・1%
 ②今中学生の保護者84.1%
 ③3年間終わって高校生の保護者:77.4%

でした。

「良かった」という意見があるという話でしたが、アンケート結果の限りでは、③でも77%ですから、どんな世代でも、とても多くの保護者の方々が望んでおられる事実がハッキリしたのでは?と思いました。